有事のスイス買い

前回に、有事のドル買いというとても有名な相場格言について解説しました。軍事的、地政学的なリスクが起きた時には安全な資産として米ドルに注目が集まり、FXの市場でもドルが全面高になるという展開が起きます。
さて、そんな安全資産として注目されている通貨は、実はもうひとつあります。米ドルを語る上でこの存在は避けて通ることができないので、ご紹介しておきましょう。

その通貨とは、スイスフランです。

これを理解するには、スイスという国家についてを知っておく必要があります。スイスは永世中立国を宣言しており、世界のどの国に対して軍事的な味方をしない国として長らく存在しています。これは東西冷戦時代に特に大きな意味を持っていて、アメリカ側にもソ連側にもつくことなく自国で中立を守ると宣言していたため、それぞれの陣営に属しない資金が集まる国として存在感を発揮しました。

今もスイスは銀行国家で、プライベートバンクと呼ばれる富裕層向けの個人銀行が多く営業しており、巨額の資産が預金されていると言われています。なぜスイスに資産が集まったのかというと、それは永世中立国を宣言しているため、アメリカ側、ソ連側のどちらかが敗色濃厚になっても手を出すことができず、スイスにある資産が危険にさらされることなく、安全に保管できるからです。

噂によると、あのホリエモンやナチスドイツの資産も預金されているとか。

これだけ金融に対する絶大な信頼を世界から得ているスイスなので、アメリカですら当事者になるような事態になると有事のドル買いよりも、有事のスイス買いが意識されます。



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