通貨ペアを選ぶコツ6

前回に、高金利通貨の中で、豪ドルとNZドルは初心者の方にもオススメできると述べましたが、後者である南アランドとトルコリラについてはオススメできないとしました。その理由を今回解説します。
最大の理由は、どちらの国も政治または経済が不安定で、まだまだ投資対象としては不適格だということです。

それでは、まず南アフリカについて見てみましょう。南アフリカの通貨、ランドは金価格との相関性がとても高いことで知られています。なぜなら南アフリカは世界一の金埋蔵量を誇る資源大国だからです。南アフリカには失礼ですが、はっきり言って地下資源の恩恵がなければ現在のような経済を築き上げることは不可能だったでしょう。それほど他の産業も特になく、治安の悪さは世界トップクラスなので投資対象としての魅力は薄いのです。

南アランドのレートはそれほど大きく動いていませんが、他の通貨が対円で値を上げた時にも上がることはなく、現在のスワップ水準が続かなければ魅力は薄いと言わざるを得ません。
では、もうひとつのトルコリラはどうでしょうか。

南アフリカランドよりも高金利で有名になったトルコリラですが、そのレートはずっと下がり続けています。長らく40円台で推移していたものがBREXITなど一斉に円高になった時に相場が回復せず、そのまま30円台を推移した後で同国の政情不安によって30円台を割り込むという展開になっています。

筆者もそのひとりですが、40円台の時にスワップ狙いで買いポジションを保有していた人は痛手を被ったと思います。筆者は38円のあたりで損切りをしましたが、そのまま持っていたらと思うとゾッとします。

しかも、南アランドは金という天然資源の裏付けがありますが、トルコリラにはそういった裏付けはありません。単に経済成長中というだけで、安い労働力を背景に外国からの投資があるうちは経済成長が続くと思いますが、今般の政情不安でその投資が見込めないとなると、トルコリラの先に明るい材料が見当たりません。

さすがにこれ以上の大幅下落はないかも知れませんが、それを見届けてから買いポジションを仕込んでも遅くはないのではないでしょうか。



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