ボリンジャーバンド

前回まで続いてきたサポートとレジスタンスをマスターするための解説は、まだまだ続きます。

今回からはテクニカルチャートに登場するサポートとレジスタンスです。

その最初は、FX投資家の多くがお世話になっているボリンジャーバンドです。ボリンジャーバンドはサポートやレジスタンスといった抵抗帯を探すためのチャートと言ってもよいほどのものなので、そこから相場が反転もしくは値動きが止まりがちな部分を見つけ出す方法を解説しましょう。

まずは簡単なおさらいとして、ボリンジャーバンドは「バンド」というように現在のレートの上下にバンドと呼ばれる帯のようなものを描き、今後その中に値動きの大半が収まるという法則から値動きの限界を探るチャートです。

サポートとレジスタンスを知るという意味でボリンジャーバンドを活用する場合、ポイントになるのはバンド幅です。

ボリンジャーバンドは標準偏差という概念をチャート分析に応用したテクニカル手法です。実効レートの上下に+σ、-σという線を描画し、その最大幅である+2σとー2σをはみ出ることは数%しか確率上はあり得ないというように値動きの限界を探ります。

これはつまり、ボリンジャーバンドのバンド幅を見ることによって現在のレートからどの程度まで動く可能性があるのかを知ることができることを意味します。

相場が上昇トレンドを継続していて、その先には直近高値などのレジスタンスラインが控えているとします。そのレジスタンスラインとボリンジャーバンドの+2σがほぼ同じところを通っているのであれば、そのレジスタンスラインを物語る証拠が2つあることになります。1つより2つ、2つより3つというのが相場分析の基本なので、そこにあるレジスタンスラインがより強く意識されるはずです。

これはもちろん、その逆である-2σも同じです。-2σの付近にサポートラインがあるのであれば、そこで反発する可能性がとても高いということです。


ここまでは±2σを使ったサポートとレジスタンスの察知方法でしたが、それがブレイクされる可能性をボリンジャーバンドで探る手法について解説したいと思います。

ボリンジャーバンドの大きなポイントは、バンド幅です。バンド幅が広くなっている時は相場が大きく動いている時で、その反対に値動きが膠着している時はバンド幅が狭くなる仕組みになっています。

これが何を意味しているのかと言いますと、バンド幅が狭くなった後の相場展開ではサポートもしくはレジスタンスが機能しない可能性が高いということです。その証拠に、バンド幅が狭くなった後で一気にエネルギーが放出されて大きな値動きになると、バンド幅は一気に広くなり、それまで見ていた±2σが遠くなります。

それだけ値動きの限界が動いてしまうことになるので、ボリンジャーバンドのバンド幅が狭くなってきたらサポートやレジスタンスが機能しにくくなることを押さえておいてください。




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