一目均衡表 その2

前回は一目均衡表の雲全体が大きな抵抗帯であることを解説しました。次は雲について、さらに細かい解説を入れていきたいと思います。

一目均衡表の雲は、2本の先行スパンから成り立っています。先行スパンとは文字通りレートに先行する線で、レート変動よりも未来にまで描画されます。上にある先行スパンと下にある先行スパンは常時入れ替わりながら推移しますが、常にその間には一定の間隔があります。その間隔が雲で、前回はこれ自体が大きな抵抗帯であると述べました。

前回はレート変動のことを飛行機に例えましたが、この飛行機が先行スパン同士の間、つまり雲の中にある時はどうなるのでしょうか。この場合も、先行スパンが抵抗帯として機能します。

雲の中をレート変動が推移している場合、上にある先行スパンがレジスタンス、下にある先行スパンがサポートになるといった具合です。つまりそれぞれの抵抗帯に挟まれて飛行機は外に出にくい状況になっているということです。

これが理解できるだけでも、かなりの精度でサポートとレジスタンスを読み取ることができるようになります。

前回までは一目均衡表の雲(先行スパン)を使ってサポートとレジスタンスを読み取る方法を解説しました。今回も引き続き一目均衡表を使った解説ですが、今回は先行スパンではなく別の線を使用します。

今回使うのは、転換線です。一目均衡表を見ると実効レートの上や下を行ったり来たりしている線があることが分かると思いますが、それが転換線です。

この転換線は文字通り、レートと交差しながら推移するのですが、両者が交差するところが転換ポイントです。最も簡単な見方は、レートが転換線の上にある時は買いシグナル、下にある時は売りシグナルです。これだけだと転換線のオーソドックスな使い方だけになるのですが、この転換線からもサポートとレジスタンスを知ることができます。

こちらも簡単な考え方で、転換線よりレートが上にある時は転換線がサポートとなり、レートが下にある時は転換線がレジスタンスになります。ただし転換線は小刻みにレートの上に行ったり下に行ったりするので、どちらかというとスキャルピング的な短期売買向きの使い方です。




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