Wトップ、Wボトム

前回までに続き、サポートとレジスタンスをマスターするための解説です。前回は直近の高値と安値からそれぞれの節目を察知する方法を解説しました。今回は、その延長線上にある知識です。

今回も少し相場展開を頭に浮かべていただきたいのですが、仮に下落局面の相場があるとしましょう。しかしその下落の先には、サポートラインが控えています。ドル円が110円台で推移していて、110円台前半まで円高が進行したものの、その先には110円にサポートラインがあるとします。このサポートラインがとても強固で、単にキリ番のレートというだけでなく直近安値もその付近にあるとすると、複数の状況証拠からサポートラインとしての強さが増します。

実際にこの相場は110円付近まで円高が進んだものの、やはりサポートラインの強さに跳ね返されて反発したとします。しかし、やはり円高基調は変わらず再び110円を割り込もうとして円高が進行したとします。
しかしやはり2回目もサポートラインが強固で反発したとしたら、これで「2回もサポートラインの攻略に失敗した」という意識が市場全体に広がります。

このことから、市場参加者はあることを考えます。

さらに「2回サポートライン突破に失敗した相場」ついての続きです。下落相場でその先に控えていたサポートラインを攻略するも、2回にわたって反発した相場を想定しました。

この相場をチャートパターンにすると、Wボトムという形になります。ちょうどアルファベットのWに形が似ていることもあって、Wボトムという呼び方が一般的です。

Wボトムは逆に言うと、「2回下値攻略に失敗した相場」です。この「2回失敗した」というのが重要で、2回失敗したものは3回目も失敗するのでは?という意識が働き、1回だけ反発した直近安値よりも強固なサポートとなるのです。もしこの後でWボトムが意識されて3回目も下値トライに失敗したら、そのサポートの無敵感はより強くなるわけです。

これと全く同じことが、上値抵抗(レジスタンスライン)にも言えます。1回だけだと直近高値ですが、2回目にそのレジスタンス攻略に失敗して反落するとWトップ完成となり、強いレジスタンスラインが誕生します。

利食いのポイントとしてもWトップとWボトムはとても有効なので、ぜひ注意深く観察してみてください。



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