リスクオンと米ドル

前回から、米ドルとリスク資産についての解説をしています。

前回はリスク資産から資金が逃避をする時はドル売りが起きるということを解説しましたので、今回はその逆にあたるリスクオンと米ドルの関係です。

これを理解するには、FX投資家の心理を考えると分かりやすいと思います。

余剰資金があるのでFX口座を開いてFXトレードを始めたとします。その人が真っ先に関心を持つのは、やはり最も有名な通貨である米ドルでしょう。しかもその人が日本人であれば、それと日本円との通貨ペアであるドル円にまず関心がいくと思います。

どのFX取引会社でもドル円が一番上に並んでいるので、それもあると思います。
そうして始めたドル円取引は外国為替市場に資金が投入され、世界の市場で流通します。そんな取引の集合体が大きな金額になり、米ドルにリスクオンの流れを作り出します。

ひとたびこれが逆になって信用不安や地政学リスクなどが嫌気されると、流れは逆になってドル売りになり、リスクオフの相場展開になります。

FXの良いところは売りと買いの両方から参戦できることで、リスクオンであってもリスクオフであっても、両方で参戦して利益を狙えるのは勝てる可能性が単純に倍になります。