有事のドル買い

米ドルにまつわる、とても有名な格言があります。

それは「有事のドル買い」です。有事というのは、主に戦争やテロ、争乱など通常の経済活動が難しくなるような事態が起きることです。

もっともこれは世界大戦のような大きなものでなくても、局地的な紛争であっても有事と見なされます。
日本周辺で言えば、最も懸念されているのが台湾有事です。

台湾は中国共産党ではなく、中国国民党が樹立した中華民国の支配下にある「国」ですが、中国本土の共産党政府はこれを認めていません。台湾省という中国の一部だと主張しています。現在は事実上の別国家という状態ですが、ひとたび中国がその現状を変更しようとして台湾に武力侵攻をしたら、台湾有事発生です。

その戦火は沖縄、日本本土にも及ぶ可能性があるので、日本にとっては重大な軍事的脅威となります。おそらく日本は投資家から一斉に嫌気されて株売り、円売りの流れが起きるでしょう。その時に安全な資産として見なされるのが、世界最強の軍事大国、経済大国であるアメリカの通貨である米ドルです。

有事のドル買いとは、こうした事態になると相対的に米ドルの地位が向上するという意味です。



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