ミセス・ワタナベ狩りその1

前回、日本人投資家の中でも素人投資家を指すミセス・ワタナベという言葉について解説しました。日本人投資家にとってFXとは、円絡みの通貨ペアがほとんどです。

世界には無数の通貨ペアがありますが、やはり自国通貨とのペアが一番なじみやすいという理由からです。また、国内のFX取引会社が円絡みの通貨ペアを中心に取引可能にしていることも大きな理由でしょう。

そんな環境もあって、日本人投資家のほとんどはドル円をはじめとする円絡みの通貨ペアを日々売買しています。それは良いのですが、レート表示画面では円安になると外貨高になるため、「値上がり」と判断します。まるで株価のような感覚で見ているので、「下がったら買う」という感覚から円安になると買いポジションを建てる投資家が非常に多いのです。

しかし、FXは世界中で取引されている投資商品なので、海外から見るとその見え方はまるで違います。円安になっているということは「買いポジションが積み上がっている」と判断されるため、その買いポジションを建てている日本人投資家、つまりミセス・ワタナベのポジションに損失を与えてストップロスを引き起こそうとする投機的な注文が出ることになります。これがいわゆる、ミセス・ワタナベ狩りです。

(つづく)




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